過払い金請求を自分で成功させるために~訴状の書き方まとめ
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「貸金業者が提案してきた和解額に納得できないから訴訟を起こしてやる!」
そんな方のために、訴訟を起こすための訴状の書き方についてご紹介します。
裁判をするには、まず訴状を作り裁判所に送ることから始まります。訴状のフォーマットは自由なものの、必ず書くべき5つの事柄が決まっています。
この5つのうちどれかひとつでも抜けていれば修正が必要となり、その分、訴訟が遅れてしまいます。スムーズに過払い金請求が進むよう、以下を参考に修正の必要がない訴状を作りましょう。
過払い金訴訟をする前にまずは過払い金請求書を送ろう
過払い金をより多く取り戻すためには、裁判になる前に和解(任意交渉)するよりも訴訟を起こして裁判に持ち込んだほうが有利です。だからといきなり訴訟を起こすことはできません。
では、何が必要なのか?
まず取引履歴を送ってもらい、自分で引き直し計算をして過払い金の額を出します。次に「過払い金返還請求通知書」という書類を作成し、貸金業者に郵送しなければなりません。
すると、あなたが送った請求額に対して向こうから和解案が送られてきたり、電話で和解交渉の連絡がきたりします。そこで「金額に納得できない」ということではじめて訴訟を起こすことができるわけです。
「過払い金返還請求通知書」のフォーマットはこちらから直接ダウンロードできます。
http://www.kabarai.net/format/dl/kabaraihenkan.doc
過払い金請求の訴状のフォーマットを手に入れる
訴状には、「絶対にコレ!」という決まった形式はありませんが、一から自分で考えて作成するのは難しいのでネット上で配布されている無料のフォーマットを利用しましょう。
こちらからもダウンロードできます。直接手書きするならPDF形式、パソコンで入力してから印刷するならWord形式をダウンロードすると便利です。
『書式・資料 | 名古屋消費者信用問題研究会』
http://kabarai.net/format/index.html
過払い金請求の訴状の書き方
必ず書くべき内容は5つになりますが、先ほどのフォーマットを利用すればすべて網羅されているのでOKです。
1. 訴訟を起こす側(原告=あなた)の住所・氏名・電話番号
2. 訴訟を起こされる側(被告=貸金業者)の住所・氏名・電話番号
3. 請求する内容(請求の趣旨)
4. なぜこの裁判を起こしたかの理由(請求の原因)
5. 証拠となる書類など(証拠方法)
訴状の書式や用紙の大きさは指定されていますが、上記で紹介したフォーマットはこのような設定になっていますのでそのまま使えます。
≪書式の設定≫
書面の大きさ・・・原則としてA4横書き
1行の文字数・・・37文字
余白・・・左が30㎜、上が35㎜
住所は書類が届けば住民票がおいていなくてもOK!
裁判所に送る書類ともなれば住所は当然、住民票がおいてあるところだと思いがちですが、裁判所の書類さえ届けばどこでも大丈夫です。免許証などの身分証明書を見せて確認されることもないので安心してください。
【要注意1】
「家族に知られたくない」という方もいると思いますので、住所は友だちの家でもOKです。ただし、くれぐれも裁判所からの書類が届く住所を書くようにしましょう!
請求する金額の記入を間違えないようにすること!
訴状の文章は言い回しが難しいので、請求する金額の記入間違えをしないよう注意が必要です。上記のフォーマットに沿って、わかりにくい部分だけ説明しておきます。
1.「不当利得返還等請求事件」の欄
*訴訟物の価額・・・請求する過払い金の元金のこと
2.「請求の趣旨」の欄
*金3万3629円・・・あなたが請求する過払い金の元金+利息の合計
*内金3万3538円・・・過払い金の元金
【要注意2】
「金3万3629円」のところに、間違って元金を記載してしまうと取り戻す金額が少なくなってしまうので注意しましょう!
3.「証拠方法」の欄
*取引履歴照合表・・・貸金業者が送ってきた取引履歴のこと
*法定金利計算書・・・引き直し計算をした書類
4.「付属書類」の欄
*資格証明書・・・貸金業者の住所や代表者名などが記載された登記簿謄本で、「商業登記事項証明書」もしくは「代表者事項証明書」のこと
*甲号証の写し・・・取引履歴など証拠方法となる書類のコピー
【要注意3】
添付する書類(付属書類)の右上には、必ず赤文字で「甲第
号証」と通し番号を振り忘れないようにしましょう!
訴状の正本には収入印紙が必要
フォーマットに沿って記入ができたら、裁判所に提出する前に訴状の正本(裁判所に提出する用)の左上に、請求額に応じた額面の収入印紙を貼ります。
*請求額が100万円までは10万円ごとに1,000円
*請求額が100万円を超え500万円までが20万円ごとに1,000円
*請求額が500万円を超え1000万円までは50万円ごとに2,000円
例)40万円…4,000円 100万円…10,000円
詳しい金額はこちらの「手数料額早見表」で確認してください。
http://www.courts.go.jp/vcms_lf/315004.pdf
【要注意4】
収入印紙を貼るのは裁判所に提出する正本のほうだけ。間違って貸金業者用の副本に貼らないようにしましょう!
まとめ
訴状を書くのは難しそうですが、最近はネット上で無料のフォーマットをダウンロードして使えるようになりましたので思っているよりも簡単に作ることができます。
ただし、添付書類に通し番号をつけ忘れたり、過払い金の元本や利息を含めた合計額を間違えたりしないよう注意してください。書類に不備があれば修正するのに時間がかかり、結局は過払い金を手にするのが遅くなってしまいますので気を付けましょう。
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